全地方議会女性議員の現状データより

4年に一度の定点観測、全国調査で刊行される「女性参政資料集 2019年版 全地方議会女性議員の現状」(公益財団法人 市川房枝記念会女性と政治センター)でデータを詳しく見ていました。

私に関連するところ(笑)を少しご紹介します。

【議会別女性議員の割合及び人数の推移】

1971年 0.8%
1999年 5.9%
2019年 14.0%

半世紀かけて、地味に地味~に、女性議員の割合は増えてきたんですね。

飯能市議会は、(すでに3年前になりますが)前回選挙で当選した新人3人のうち、2人が女性で(私含む)
女性議員の割合が上がり、埼玉県内13位、全国順位で100位と悪くはないんです。
平均年齢も、前回・前々回選挙で新人は40代が多く当選していますので、悪くないんですよ。

議会運営や改革に問題があるのは、ただ女性がいれば、平均年齢が若ければいいという単純なものではないと、数字的には分析されますが、やはり多様性があるのは良いことと、私は考えています。

それにしても、政党別でみても
都道府県会議員は、まだまだ少ないですね。
市区町村議は増えている印象。

男性や女性といった性別、また年齢にこだわる必要はないとは思いますが
データとして面白いのが、【高齢化と世代交代】という分析。

女性議員の平均年齢は全地方議会(都道府県・市区町村)全体で、2019年が57.9歳。
調査を始めた1987年からの30年間で8歳高くなったそうです。

これは、当選回数が増えるにしたがい、平均年齢が上がる…という、誰しも平等に歳をとる当然の現象で、それだけ期を重ねる女性議員が増えたということでしょう。

同時に

最高齢…90歳(共産・当選4回)

昭和生まれ…4580人(99.4%)
平成生まれ…28人(0.6%)

戦前生まれ
2019年…169人
2015年…198人
2011年…473人
2003年…867人

大正生まれ
2019年…ゼロ
2015年…1人

と、世代交代が進んでいるとのこと。

女性議員全体の数は緩やかに増えていっているけれど
世代交代はやや急速な印象。

これから昭和生まれが平成生まれに越されていくことでしょう。

ちなみに、全体の平均年齢より、私でも10歳若いことは驚きでした。
初当選年齢の全体平均年齢でも52.4歳で、3期目くらいで追いつく数字です。

これは、政党別の平均年齢をみると納得です。

党派別平均年齢は

共産…60.2歳
公明…59.0歳
自民…54.1歳
立憲…52.2歳
国民…50.7歳
維新…45.6歳

と、維新だけがずば抜けて平均年齢が若いのです。
私とて、維新以外の政党所属であったならば、平均年齢より若いという位置付けになるのですね。

念のためですが、これは「女性議員」だけのデータです。
男性のデータは未確認ですが、維新は男性も若手が多く、
私は維新に入ってから、いつも年齢が上のほうです。
所属の埼玉総支部では、当選後の3年間でメンバーが大きく入れ替わり
2期目の選挙を戦うのは、来年の私が最初になるくらい新しいメンバーになっても
やっぱり上から3番目くらいで
入った当初から今までずっと、「口うるさいオバサン」の立ち位置です。

維新女性局が発足して、定例会に出ると
ディスカッションは年齢順に並んで(笑)、世代ごとに意見を出し合うのですが
これまた、超若手⇒若手⇒…のグループの上に位置する「妙齢組」です。

もちろんそれで、年齢を気にするということはなく
それぞれの世代ならではの視点で意見がでるので、とても興味深く、有意義なディスカッションになるのですが、要は、若手に入ったことはないということです。

大学を出て、高校教諭になって、転職してフリーランスでローカルメディアで地域情報発信の仕事をして、自分の会社を立ち上げて、人を雇って事業をやってきましたから、この世界に入るのは遅く、当然、歳をとっていると思っていました。

なんでも、数字をみないと全体像は見えないですね。

あらためて、政党別の都道府県別女性議員数と割合を見てみます。

いや、知ってはいたんですが、維新は大阪と兵庫以外、すべてが1と2です。それもわずかな府と県。
関東で、埼玉で、各自治体1人の議会において
維新の旗をあげるだけでも、厳しいな…と感じることは尽きないのですが

さらに埼玉総支部内では、私だけ飛び地で
遠方やシングルマザーといったところを大変配慮いただいて、免除される活動も多かった分
私だけ活動が切り離されてしまったり、総支部との距離感も浮いてしまって
私って、埼玉維新にいても役にも立たなければ、存在理由もほぼないな、という状況もありました。

でも、こうしてあらためて数字をみると
私だけでなく、1と2の女性議員は全員「飛び地」ですね。

それは、しんどいことも多いはずです。

女性局で、全国の維新女性議員のみなさんと交流いただいていて
やっぱり女性はほんとに真面目で、そして優秀な人がたくさんおられるので

女性ならではの視点や発想を政策に活かしていけると思いますし
女性には共感力という強みがあります。

今回のコロナ禍で、やはり世界の女性リーダーが注目を浴びた理由は
ロジカルな政治手腕は当然ありながらも、最終的には国民の心に寄り添ったメッセージが
共感を呼んだといわれています。

そうした特徴を、よりよい地域や国のために発揮していく
その環境づくりは諦めたくないなと思います。

いくら全体の平均年齢より若くても(?)
私が現役のうちには、地道な活動の積み重ねだと思いますが

今若手のそのさらに先を担う若者たち
今の子どもたちの時代には、紹介した上記データがクスクス笑われているといいなと
本当に、そんな未来をリアルに想い描いています。