意見交換会「山間地域における訪問看護提供について」

今日は、医療従事者の方々との情報交換・意見交換会の時間を持たせていただきました。
お忙しい中、専門分野の方から直接、お話しをうかがえる機会は貴重で
更に、課題や考え、意見や想いを伝えるためのツールとして
非常にわかりやすい資料まで作成いただいていて

現場を知るプロだからこその使命感や課題への取組み、問題意識など
勉強になることばかりでした。

今回のテーマは「山間地域における訪問看護提供」について。

山間地域の人口推移や高齢化率は深刻な課題であり
老々介護、50-80問題など地域医療ニーズに対応可能な体制作りが急がる状況です。

こうした地域への民間事業者の参入は、様々障壁があり
24時間サービス提供可能な訪問看護提供体制を市が維持していくためには
あらゆる検討を今すぐ始める必要があります。

飯能市では、市が直営する訪問看護ステーションがあり
私は、本議会での公式発言として
その予算、決算の認定について、一貫して問題を指摘してきました。

年々、訪問看護収入が減り、他方繰入金が増加しつづけている、構造的な問題があること。
当該事業を公設公営で行う限界が明らかであり、これを放置することは認められる状況にないこと。

公設の訪問看護ステーションを運営し維持することを目的とするのではなく
訪問看護を提供することが必要であるからこそ、どのように運営をすれば、一般会計の厳しい中において事業が継続していけのるか。

例えば、民間に補助金を出して運営を託すのと
どちらが財政支出に見合ったものであるかなど

持続可能なあらゆる方法を検討する必要があるという指摘です。

これまで、議会では様々な見解が示されてきました。

・飯能市のこと、山間地域のことを何もおわかりでない。

・労働環境に配慮せず、売り上げが減ったから人件費を削れと言っている。

私が飯能の地の人間でなく、移住者であるから理解できない課題などではない。
人件費を削れという議論などでは解決しない。
抜本的な構造の見直しの必要性の指摘に対し、「山間地域のことを何も知らず、人を切れという冷徹非情なことを言う」というレッテル貼りをしている場合ではありません。

また、

・民間事業者では難しい、できない。

これほど、株式会社、社会福祉法人、医療法人、事業を行っている法人事業者に対し失礼な見解はありません。

・山間地域だからやむを得ない

これほど無責任なこともありません。

民間活用等、早急に検討せねば、歳入の過半を超える繰入金を費やしていく状況は解消できません。
解消する努力が必要であり、その方法は必ずあり、そのための検討を先送りすることに未来はありません。

こうした指摘を続けてまいりましたが、同時に、議会で反対していても状況は改善せず
具体的に「検討することを検討する方向性」に動かしていく必要もまた
痛感しているところです。

そして、今日は実際に訪問看護を提供している事業者の方だからこそ
市がこれまで訪問看護ステーションを運営してきた意味を痛感されており

よりよい体制にしていくために
持続可能なこれまで以上の好循環を生み出すために

いかに本気で考えておられるか
大変感銘を受けました。

現在、市政が代わり、議会の状況も変わり
私自身、市長与党としての2期目でもあり

市内事業者のお声から学び
提案できることの幅を広げて

議論できる環境を作るべく、あらゆる方法を模索し
動いていくことを、あらためてお約束しました。