令和5年9月6日 大綱質疑

大綱質疑を行いました。

認定第1号

市税について(歳入)

市税は自主財源の2本柱である市民税、固定資産税が増加しています。
市民税は住民税、法人税ともに増加、法人税は法人の数も増加しており、固定資産税もまた大きく増加です。

飯能市の財政において重要な、これらの増加、その要因はどのようなものであり、市財政にどのような影響があったと捉えているか、分析と見解をおうかがいします。

答弁

令和4年度決算における市税収入は、前年度対比約3億7千万円、3.1%の増収となっております。
市税における構成比が最も大きい税が固定資産税であり、次が市民税であります。この2つの税で市税収入の87%を占めており、令和4年度決算における市税の増収についてもこの2税の増収が大きく影響しております。
その2つの税の増収理由、またそれをどう捉えているかとのお質しでございます。

初めに市民税についてでございます。個人市民税につきましては、令和2年における新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により、令和3年度個人市民税が減収となっておりましたが、令和3年に入り、経済動向も緩やかながら持ち直しの動きが見られ、それが個人の所得額の増加にも反映し、令和4年度個人市民税の増という結果になったものと捉えております。
法人市民税につきましても、総体的に業績が持ち直してきた影響と捉えております。特に規模の大きな9号法人で顕著に調定額が増加しております。業種別では、一般機械、運輸・通信、次いで建設・土木の3つの業種において特に増加が目立っております。

次に固定資産税についてでございます。令和4年度の増収理由は主に2つございます。
1つは、令和3年度に限り、新型コロナウイルス感染症の影響により事業収入が減少している中小事業者の負担軽減のための特例措置が講じられましたが、令和4年度はその軽減がなくなったことです。
もう1つは、主に双柳、岩沢、川寺、笠縫各地区における新築家屋に対する課税によるものです。これらの理由により令和4年度課税が増収に転じたもので、それぞれの要因が増収分のおおよそ2分の1づつとなっております。

令和4年度決算においては、歳入全体に対する市税の構成比が37%と前年度比3.5ポイント上がっており、それが自主財源構成比のポイントアップにつながっているものと考えております。これも適正課税に努め、公正に徴収事務を遂行した結果であると捉えております。

企画費 行政改革推進事業について(2款総務費2項総務管理費9目企画費)

事業費約1000万のうち、約840万が手数料、これはマイナポイントの申し込み窓口の設置の手数料であることはわかりますが、それ以外の部分で、本決算における行革は、市としてどのような取り組みをされ、その効果をどのように考えているか、おうかがいします。

答弁

令和4年度を初年度とする第7次行政改革大綱では、「先端技術」と「地域力」との両輪による行政経営を理念に、「行政のICT化・働き方改革」、「多様な主体との対話と連携による地域力の底上げ」、「経営感覚を持った行財政運営」の3つの基本方針を掲げ、行財政改革に取り組んでおります。

令和4年度での主な行政改革の取組とその成果・効果につきましては、はじめに行政のICT化として、新たなビジネスコミュニケーションツールの導入、RPAを運用する業務の拡充を図り、マイナポータルぴったりサービスからのオンライン申請について、「転出、転入関係」などの29手続を可能にするなど、業務効率、住民サービスの向上に資することができたと考えております。

次に、指定管理者制度の施設更新、指定管理者制度の事業評価の実施、令和4年4月1日からカヌー工房の完全民営化、市民課窓口の民間委託の導入、市営住宅管理代行業務委託の拡充、企業版ふるさと納税勧奨の成功報酬型委託の導入に取り組み、出産子育て応援ギフトではデジタルクーポンの検討を進め令和5年7月分から導入することができました。
その他、新たな民間企業との連携協定の締結などに取り組み、民間活力・資金の活用につなげることができたと考えております。

次に、公共資産のマネジメントの更なる推進として、飯能第一小学校、放課後児童クラブ及び飯能中央地区行政センターの複合化を目指し、関係者間での協議の場を立ち上げ、複合施設の建設に係る基本構想を作成するなど、公共施設の適正配置に向けて取組を進めています。

また、財源健全化の面では、企業版ふるさと納税勧奨の成功報酬型委託の導入により財源確保に取り組んだほか、地方交付税措置が見込める地方債の活用を図りました。加えて、老朽化による修理費用が増大していた庁用バスを廃止しました。

このように全庁横断的に行政改革に取り組んでおり、特にデジタル化等による業務効率、住民サービスの向上、民間活力を生かした民間委託の導入などに対する成果があったと考えております。
厳しい財政状況が続く中、行政、そして地域の抱える様々な課題に対応していくため、これまで以上に市民との協働、民間事業者等との連携を意識して、行政改革に取り組んでまいりたいと考えております。

図書館費

①図書貸出事業における、図書の除籍については、年度によりその数に幅がありますが、図書除籍のルールと現状はどのようなものであったか、除籍となった図書の活用状況はどうであったか、おうかがいします。

答弁

除籍は、蔵書から外し、収納スペースの確保や開架資料の新鮮度の維持のためにも、必要な作業となっております。
本市では、「飯能市図書館資料除籍基準」を設け運用しておりますが、対象となる資料は、蔵書点検により3年以上所在不明となっているもの、破損などにより修理等が不可能なもの、学問、技術の進歩や時間の経過などにより不用となったものなどが該当します。令和4年度には、こうした除籍基準に基づき2,719点の資料を除籍いたしました。

除籍した資料は、図書館資料として登録していない寄贈本や雑誌を含めボランティア団体の皆様が主体となって開催したリサイクルフェアにおきまして、利用者の皆様にお持ち帰りいただきました。

また、各地区行政センターの図書室、小中学校及び放課後児童クラブに転用したほか、児童書については、こども図書館の利用者の方々にお持ち帰りいただきました。

②図書館施設管理事業における施設修繕の状況についてうかがいます。
図書館施設については、要修繕箇所が複数指摘されている中で、緊急性の高いものを優先的に、予備費を充用して緊急修繕などの対応されたことがわかります。
要修繕とされながら、本決算年度では未修繕で、持ち越された箇所はどの程度ありますでしょうか。
また、修繕の検討がなされていない故障や機能不全の箇所はあったでしょうか。
それら施設全体の修繕計画については、どのような検討、対応がなされましたでしょうか。

答弁

昨年度の図書館の施設修繕については、空調機の定期点検後の急な故障に伴う緊急修繕の他、2Fの多目的トイレ内のオストメイト(電気冷温水器)の修繕などで、合計1,506,615円を支出いたしました。

未修繕となった箇所は、2F学習席の自動ドアと太陽光発電装置の2か所で、自動ドアについては、今年度、既に発注済みです。また、太陽光発電装置の不具合については、今年の1月に判明したもので、現在、原因を確認しているところです。

施設修繕については、予防保全の観点から計画的に行うこととしています。現在のところ、修繕計画を立てて、順次修繕を行っていく程ではありませんが、空調機の故障と同様に、予見不能な機器の故障が生じることもございます。その際には、図書館サービスへの影響や安全性の確保の観点から、緊急度を見極め、対応を行うこととしています

③図書館経営について文部科学省では、住民の満足を得るための取組を定めること、図書館の運営のための財源確保については,地方公共団体自らによる努力と工夫をすること、さらに、一定の図書館予算を確保することによって、高いレベルのサービスが実施できるとしています。

国の方針に沿った対応はどのようなものであったか、おうかがいします。

答弁

図書館については、図書館法や図書館の設置及び運営上の望ましい基準(文部科学省告示)等に則り、図書館サービスの水準を達成するために、図書館資料の開架、閲覧、保存、視聴覚資料の視聴、情報の検索、レファレンスサービス、集会、展示、事務管理等に必要な施設・設備を確保するよう努めているところです。

昨年度は、施設の不具合が発生したものの、必要な予算を確保して、可能な限り早期の対応に努めたところです。

また、本市では、第3次飯能市図書館サービス計画、第3次飯能市子ども読書活動推進計画に基づき、当該計画の基本理念である「市民に愛され、市民と共に創り続ける図書館」を目指した図書館事業を実施しています。

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