令和4年12月議会一般質問全文と答弁概要【コロナ禍で影響を受けた市民の心に関する4点】

今回は、コロナ禍で影響を受けた市民の気持ちや、精神的な影響、子ども達への影響、充実した生活や心の潤い、生きがいといった要素に関連する質問をしました。

不登校対応
市民会館
市民活動センター

市民文化祭

の大きく4つです。

1 不登校対応について

全国的に、不登校児童生徒が増えているという報道もあり、9月議会では決算報告において、飯能市でも増加傾向にあることがわかりました。

(1) 不登校人数と要因

不登校は、文部科学省の義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律第二条第三号の「就学が困難である状況を定める省令」によると、「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により登校しない、あるいはしたくともできない状況にあるため、年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由によるものを除いたもの」と定義されています。

令和三年度の飯能市一般会計決算において、学校教育課が取りまとめた資料によると、教育相談事業における不登校の電話相談数は133件、面接相談数は113件、不登校児童・生徒の支援に努めるため、適応指導教室「杉っ子ルーム」での指導も件数の記載がありました。

【質問】
令和4年の最新の集計において、不登校児童生徒の総数、小中学校の人数内訳、各校の総児童生徒における割合をお示しください。

また、不登校となった要因について、文部科学省がとりまとめに用いる、「学校生活、家庭生活、本人に起因、その他分類」はどのようになっており、どのように特性に合わせた対応を進めておられるのでしょうか、ご所見をお伺いします。

【答弁概要】
答弁者:中村教育長

本市の不登校児童生徒数の集計は、令和4年10月末日現在が最新。
その集計結果では、年間30日以上の欠席となった児童生徒が132名、小学校で38名、中学校で94名。
総児童生徒数に対する割合は2.6%。

要因は、「無気力・不安」「生活習慣の乱れ」「いじめを除く友人関係をめぐる問題」「親子の関わり方」「学業不振」「教職員との関係をめぐる問題」「家庭環境」など多岐に渡る。
132名の全ての不登校児童生徒の特性に沿い、個別の計画を組織的に立て、対応。
必要なら見直し、計画を変更するという柔軟な対処もしている。

具体的な対応例は、家庭訪問、リモートによる面談や学習、保健室・相談室登校、教員自ら児童生徒を迎えに行くなどの取組を特性や状況に合わせ実施。

本市教育センターは、議員がお話された保護者、本人、学校に対する面談、学校や家庭への訪問、現在26名が入級している適応指導教室「杉っ子ルーム」での学習や登校支援などを行っている。
さらに、不登校生徒が特に多い中学校に対し、教育委員会の支援でボランティアによる「ステップアップルーム」を3学期から開設する。

要因は非常に多様で複雑化する中でも、きめ細やかなご対応をいただいていること、特に割合が高い中学校では、ステップアップルームを新設して、更なる対応にあたられるとのことでした。

また、リモートも葛生されているとのことでしたので、続いてうかがいます。

(2)オンライン不備、タブレットの未活用
飯能市は、タブレット導入については県内最速、コロナ禍で一気にオンライン化が進み、休校や不登校の児童生徒への活用も期待されるところです。
ところが、不登校の状況にあるご家庭からいただいたお声では、タブレットを活用して授業を受ける流れになっていたところ、実情としては、黒板がちゃんと映っていない、ピントが合っていない、小さくて読めない、音がミュートで入らないなどがあったとのことでした。

利用方法を徹底し、教育へのアクセスが確保できなければ、ICTを活用した学習支援など多様な教育機会を確保するという、義務教育の本旨を果たすことが難しいと考えるところです。

【質問】
タブレットの利用に際し、教室の端末設置者は運用の質をどのように担保されているのでしょうか。

【答弁概要】

タブレットを導入した令和2年度当初は活用方法がままならず、オンライン環境に不備が生じることがあり、映像や音声が相手に伝わらず、支障をきたすことがあった。

現在の本市のリモート授業は、インターネット環境と教職員の技能も向上し、改善されている。
設備を充実させてもICTにおける不具合が起こることがあります。その場合の対応に備えて、ICTに関する困りごとの相談や対応を担当指導主事が行っているほか、本市が契約しているICT支援員がICT機器の不具合への対応や改善に当たっていただいている。

今後も現状に満足することなく、様々な理由で登校できない児童生徒にも学びを保障し、誰一人取り残すことのないよう、その環境整備に努める。
教職員も学び続けることができるようICTのスキルを高める研修を充実させる。

最終的には先生方のスキルにかかっているところは本当に大変かと思いますが、市で契約している事業者の支援員さんも協力いただけるということで、そこは安心しました。

(3) 登校によらない進路指導、学業キャッチアップ

飯能市では、不登校気味の小学生・中学生に対して、最終的には学校へ復帰を目指した指導を行う、との方針があることを以前に確認しました。

教育機会確保法では、「多様で適切な学習活動の重要性」や「個々の不登校児童生徒の休養の必要性」について規定されており、国や、地方公共団体は、子どもの状況に応じた学習活動等が行われるよう支援を行うことが求められ、子どもの最善の利益を最優先に行うことが求められています。

また、いじめられている子供の緊急避難としての欠席が弾力的に認められてもよく、そのような場合には、その後の学習に支障がないように配慮するとあります。
フリースクールなどの民間施設、ICTを活用した学習支援など多様な教育機会を確保すると記載、つまり、最終的には学校へ復帰を目指した指導を命令していません。

【質問】
多様な教育機会を確保することで、実質的に十分な教育を受けられ、学習の完了や義務教育修了後の進路につなげることが重要です。
中央教育審議会の教育課程部会では、将来的に国民として自立し、納税や勤労の義務を果たせるようになることが義務教育の最大の到達目標といった生きる力や人間力の向上が目的です。

登校が最終目標というのは手段と目的が混同すると考えますが、現在の飯能市の考え方はどのようになっていますでしょうか、お伺いします。

【答弁概要】
不登校にある児童生徒には、登校という結果だけを目標とするのではなく、社会的自立を目指した指導や支援が必要とされている。
不登校の背景や要因は多岐に渡り、個々の児童生徒の状況も多様となっており、不登校児童生徒の意志を十分に尊重しつつ、状況によっては休養が必要な場合があることにも留意しなければならないと、文部科学省からの通知で示されている。

本市においても、どのような状況の児童生徒でも、学習保障や教育相談などを行い、学校と当該児童生徒が切れない関係を保ちながら、社会的自立に向けた力を育んでいくことが重要と捉えている。
児童生徒が将来的に、精神的にも経済的にも自立し、豊かな人生が送れる力を育んでいけるよう支援体制を今後も強化していく。

(4)SC、SSW、さわやか相談員
教職員の先生方以外で不登校に関連した対応を進める専門の関係者に、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、さわやか相談員がおられます。

さわやか相談員は市が任命しており、SCは市が複数校を管轄として任命、SSWは県費でということですが、それぞれ身近な分野、心理面、設備や機能面など、専門分野には違いもあります。
また、どの専門職の方も、いじめその他教育関連の問題に対応することになります。

飯能市では勤務日数が限定されている職種もあり、他の自治体では、繁忙で対応が追い付かないという事例もよく目にするところです。

【質問】
SC、SSW、さわやか相談員について、それぞれ持ち件数はどれほどあり、そのうち不登校に関連する件数はどの程度でしょうか。
不登校への対応が増えたことで影響はでていますでしょうか、お伺いします。

【答弁概要】
不登校の予防や対応は、学校教職員だけでなく、関係機関や専門家との連絡・連携が重要。
本市では、県から派遣されているスクールカウンセラー7名と県費により教育センターに配置されたスクールソーシャルワーカー1名、市内中学校を拠点に配置され、小学校にも訪問するさわやか相談員が7名。

県のスクールカウンセラーは学校規模により派遣日数は異なり、月に1~2回来校。
令和3年度の対応件数は小学校50件、中学校107件中、不登校に関する相談実件数は、小学校で12件、中学校で44件。

スクールソーシャルワーカーは週2回の勤務で、内容別相談件数の総数はのべ319件、その内、不登校相談実件数は10件で、相談のべ件数は234件。

SSWは、学校と対象児童生徒の家庭とをつなぎ、本人やその保護者からの依頼を受け、関係する福祉部局や保健師等へとつないでいる。中には学校との関わりを望みたくない家庭もあり、SSWが必要に応じて家庭訪問や電話相談を行いながら、その改善を図っていく。

さわやか相談員においては、学校により違いはあるものの、相談のべ件数953件あり、不登校に関しては実件数55件で、そののべ件数は420件、1件ごとに複数回の相談を受けています。学校にいる身近な相談員として、まさに児童生徒の近くで寄り添った対応に努めていただいている。

この方たちの相談内容は、教育センターと連動することもあり、教育センター勤務の公認心理士や相談員が相談を引き継ぐことがある。
令和3年度においては、教育センターの不登校に関する実件数は113件。
このように、相談件数が多くなり、相談を希望する家庭が予約を取りにくくなっている現状が生まれている。
児童生徒のよりよい成長を願い、学校と教育委員会が一体となって、誰一人取り残すことなく、社会的自立に向けた支援に懸命に努め、県とも連携、要望も続ける。

実件数では例えば数十件でも、相談は何度も対応することになりますので、延べ件数は相当な数になり、繁忙、大変な状況かと推察するところです。

勤務日数が少ない場合や繁忙で追いつかないとすれば、対応可能時間を増やすことで、よりきめ細やかに対応できるとともに、補足できていない分野も対応できるようになると思います。
政党の子ども関連施策の勉強会などで、スクールカウンセラーの重要性は地方議員からよくあがりますし、その現状が非常に忙しい、足りていないという要望も国へあげているところです。

ぜひ飯能市でも、県との連携、また要望も強くあげていただけるようにお願いします。

(5)発達障害の補足

飯能市では今日の不登校の要因について、複雑化・多様化しており、発達障害との関連性についても、カウンセラーによる専門的な知見から、対応に努めていると伺いました。
社会に適応する力を身につけて、健やかに成長するためには、発達障害を早期に発見して、適切な療育を行うことが重要で、発達障害のサインは日常や行動、言動などから、補足が可能とされます。

また、早めに児童生徒に合った支援や適切な関わり方を行うことで、不登校事態の発生回避が可能となります。

発達障害のある人がどれぐらいの割合でいるのか、あいち小児保健医療総合センター保健センター長兼心療科部長の杉山登志郎氏のデータを例にみますと

高機能広汎性発達障害 1.5%
注意欠陥多動性障害(ADHD) 3~5%
学習障害(LD) 5%

の割合とされています。

こうした対応に向けて、工夫している事例を調べてみました。
三重県名張市では未就学時点での把握をより綿密活連携可能な状態にするため、発達実態把握票を作成し、就学以降も引き継いでいるそうです。

静岡市では体系的な運用が確実となるよう、発達障害者支援センターが発達障害の理解と支援のためにという資料を作成し、子どもとかかわるあらゆる行政関係者が気付きを得て、補足が可能となるよう努力されているそうです。

【質問】
発達障害に関連した不登校を防げるよう、実態把握と情報の引継ぎ、誰でも補足が可能となる手引きの具備が重要なことがわかります。飯能市の現在の状況と取組みについてお伺いします。

【答弁概要】

不登校児童生徒におけるその要因は、まさに多岐に渡る。中でも、発達障害に起因した、二次的な課題が生まれることが相談内容からもうかがえる。
発達障害に関連した不登校を未然に防ぎ、実態把握と情報の引継ぎを適正に行うことは不可欠。

本市では、未就学の段階で就学相談を実施し、本人やそのご家族の困り感に寄り添い対応できるよう、就学支援委員会を設置。
委員にはドクター、保健師や福祉部局のご担当者、特別支援学校のコーディネーター、学校からは担当校長と教頭が委員となり、当該児童生徒にとって望ましい学習環境を判断している。
早い段階からの支援が本人にとって将来の自立に向けた力を育むことにつながると捉えている。

その際、個票を作成し、実態把握と就学以降も支援が行えるよう教育センターに適正に保管し、担当が変わる場合は引継ぎも行っている。個人情報保護の取扱いには十分に留意。
今後、さらなる充実と就学支援体制の発展に向けて、教育センターの役割を果たしていく。

就学支援委員会で細やかな対応をいただいていることがよくわかりました。
コロナ禍が不登校増加の一要因であることは否めないところですが、それだけではない複雑化する要因や状況についても、子ども達の未来を真剣に考え、ご対応いただいていることがわかりまして、大変ではありますが、引き続きよろしくお願いを致します。

ここからはやはり市民の皆さまの心に大きくかかわる文化芸術関連の活動や事業についておうかがいいたします。

2 市民会館について

(1) 指定管理者の活用

市民会館については、文化芸術関連の催しや活動が復活してきていることから、市民の方から様々ご指摘がありました。主にはハード、ソフト面ともに行革をという内容と理解しています。

飯能市では指定管理者制度を導入しておらず、直営で運営しており、部分的に業務委託を行っています。事前に確認した際も、予算配分が多くないという課題はあるものの、自主事業の企画等に使用できる金額はさほど大きくないというのが現状でした。
また、施設・設備の老朽化に伴い、多額の改修費が必要なことから、指定管理制度等による民営化は困難な状況となっているという状況説明もありました。

【質問】
老朽化していても、老朽化や大規模な修繕が必要な場合は市が適切に対処するべきもので、指定管理者の問題とはなりません。
大前提として、老朽化が著しく耐用年数に達している場合や、耐震補強工事が難しいなど施設の廃止検討があるならば別ですが、現状の築年数と設備状況を示したうえで、指定管理者を公募して民間活力による改善、改革は可能と考えます。
市民会館の在り方について、市はどのように考え、具体的な議論や検討はされているのでしょうか、お伺いします。

【答弁概要】
市民会館の指定管理者制度導入は、行革の観点から何度か検討してきた。
平成21年度には、文化の押しつけとならないように、市民主導による、文化の促進運動を推し進めるため、当面は直営とするという意思決定があった、
近年では、県内のホール施設や企業などに指定管理の受託についての動向を伺ったところ、施設の老朽化などを理由に事業者側から辞退されるケースが出てているとの回答があり、導入を断念した経緯がある。
老朽施設の指定管理では、その指定管理期間中に大規模修繕などが発生すると、指定管理者に対し多額の営業補償が発生する可能性があるなど、多くの課題がある。
このため、現状では、当面必要な施設修繕を計画的に実施し、早く安心して指定管理を受けていただける施設となるよう進めてまいりたい。

老朽化その他の課題から、指定管理は難しい、しかしながら、修繕計画を実施して、指定管理も可能になるようにとのことでした。

現状、直営を前提としまして、運営に1億3000万程度必要なわけですから、その改善を考えてまいりたいと思います。

(2) 利用率の改善
市民会館の業務は夜の開館もあり、フレックス勤務と4週8休、催し物の合間を縫って交代で休むなど対応して時間外勤務を削減しているとありました。
また、キャッシュレス決済を導入し、窓口業務を民間事業者の業務委託にするなど、職員さんが大変工夫しておられることは理解しています。

しかしながら、施設の利用件数は新型コロナウイルス感染症以前も含め、あまり芳しくないというのが実情です。年間300日ほどの開館日に対して、大ホール、小ホールは100件程度の利用にとどまり、展示室は50件前後、会議室等は昨年度約1700件程度と、総利用日数と対比すると、利用率はかなり低いといえます。

【質問】
令和元年度、令和三年度、どちらか利用率の高い方での、公共施設予約サービスの大ホール、小ホール、展示室、リハーサル室和室会議室それぞれの時間区分全件通算での利用率、夜間区分の利用率をお示しいただき、利用率が低い原因の分析結果について、ご所見をお伺いします。

【答弁概要】
市民会館の施設利用は、午前と午後と夜間の3区分に分けて予約を取っている。
通常、利用者が利用する場合に「午前と午後」や、「午後と夜間」といった、連続した2つの時間帯でご利用されることが多く、例えば、午後に催し物を行う場合に午前中から準備をし、夜間の時間前までに撤収されるといった利用が一般的で、その場合に夜間の時間帯だけが予約が空いてしまうが、この部分だけを借りるという方はほとんどいないため、終日貸し切りでの催し物以外は、施設内のすべての部屋が埋まることはなかなかない。

市民会館の利用率については、このように、どうしても終日利用にはなりにくいことから、全体で把握しており、時間区分別の利用率等は把握していない。
この利用率の出し方は、催し物の開催できるホールを設置しているダイヤ4市の各ホールも同様に、各時間区分ごとといった集計は作成していないとのことだった。

「利用率が低い原因の分析の所見」は、桜まつりや中央公園のイベントなどで公演を駐車場として使えない日や、メンテナンス等で使用の制限をかけている日は、必然的に大ホール等の予約を入れないため、開館していても利用できない日があること、
夜間の利用は、日中の利用に比較して、全体的に少ない傾向がみられ、これは市民会館の立地が、市街地からの距離が比較的遠いため、集客があまり見込めないことから、夜間利用をされる主催者が少ないものと考えている。

市民会館の利用率は、決して高い状況とは言えないが、今後も「ウィズコロナ」においての運営方法を工夫し、利用率の向上について取り組んでいく。

利用率が低い要因は、イベントなど平日の利用ができない日がある、夜間区分が想定よりも使われていないなどとのことでした。

現状の直営で施設の経費が一定であることを考えると、効率的な運営を考えれば、利用率を上げるか、または開館日や開館時間を減らすしかないということになります。

【質問】
利用率と費用対効果の点で、直営のままで今後どのように改善していかれるのか、ご所見をお伺いします。

【答弁概要】

経常的な経費には、利用がない日など光熱水費は最小限であり、人員も必要最小限にするなど、できるかぎりの経費の節減は行っている。今後も更なる経費の節減に努める。

施設の利用率向上のため、会議室やリハーサル室等の利用について、以前は、利用者が営利目的で利用する場合は、利用を認めていなかったが、利用方法を見直し、現在は、割増料金とすることで、塾やカルチャースクールの場など多目的に利用していただいている。ただし、物販などの商取引を行うことを目的とした利用については、大小ホールと展示室に限定。
今後も幅広い利用が進むよう、周知方法を工夫していきたい。

経費削減は努力されていることはわかりましたし、当然限界があります。必要な経費は削れない。
やはり利用を拡大していく必要があろうかと考えます。

(3)公演内容の充実と利用機会の拡大

市民の方からは、所沢市など他の自治体の催しは行きたいものがあるが、飯能にはなかなか来てくれない、といったご意見がありました。
飯能市としては買取型の主催事業の割合を減らして民間事業者による共催事業で開催できるよう誘致を進めたということで、出演料が高額な有名アーティストによる公演の開催が増えたとのことでした。

各自治体では閑散期の利用料金見直しが進んでいます。
一例ですが、秦野市では閑散期間の定期利用契約として、夜間における定期的企業使用制度を導入しています。夜間の利用率が低い会議室等について、個人又は法人が塾や習い事の教室を開設できるように年間を通して定期的に使用することを認め、市民の学習や教養等の向上の機会を増やしたそうです。

【質問】
より一層の利用率向上と、公演内容の充実を進めるため、閑散期や時間の利用料金見直しや定期的企業使用制度を導入してはいかがでしょうか。さらに魅力的な公演が増えていくようあらゆる工夫が必要と考えます。ご所見をお伺いします。

【答弁概要】
特定利用者の定期利用には、他の利用者の利用機会が損なわれることにもなりかねず慎重な対応が必要。
現状では、前述の塾やカルチャースクールの利用も、規定に従い毎月ごとに予約していただいている。
時間帯料金設定ついては、たしかに利用率の向上に効果があるとは思うが、夜間に利用していただいている民間の催し物などは、収入においては重要な部分となっており、これを引き下げることで収支に影響が出ることも考えらる。
単に利用率を上げるために、利用料金を引き下げることが市民会館の運営にどのような影響があるか慎重に検討する必要がある。
市民会館の本来の目的である、魅力的な公演を増やし、より市民にお楽しみいただけるよう取り組んでいく。

定期的企業使用制度など、規約や条例改正が必要な検討についての議論は、市民の文化芸術活動について市の考えが基本となります。
公共施設の老朽化や人口減少、社会情勢の変化など、課題は明らかでありながら、これまで議論が進んでこなかった現在の市民会館です。
市民生活における文化芸術活動は市民にとって必要なことであり、同時に、市民会館としては、老朽化や立地その他の課題もある。
現状、課題があるのであれば、今取り組まなければ、更に老朽化は進むばかりです。
コロナ禍で新たにみえた課題やニーズも含め、逆にチャンスとして、今こそ取り組む必要があるのではないでしょうか。
【質問】
そこで市長におうかがいします。
今後の市民会館の在り方について、どのようにお考えでしょうか。

【市長答弁概要】

修繕には優先順位が必要。市民の文化向上に、指定管理導入も含め、市民会館の在り方を検討。

文化芸術の振興という視点以外にも難しい課題はありますが、ぜひあらゆる検討が進むことを期待いたします。

続いて、同じく市民の文化芸術活動の発表の場として重要な施設である

3 市民活動センターについて

(1)利用率未把握とPDCA

利用率については、オープンスペースもあるため把握が難しいとうかがっています。

データは様々なものがありますが、ここではPDCAを回すという観点でおうかがいします。
公共施設予約サービスで利用予約ができる部分をすべて網羅すれば、利用率は多目的ホール、ギャラリーABC、会議室それぞれで確認ができると考えます。
直近の予約状況を見ますと、全体的に利用率は高いと想定しています。
PDCAを回して市民活動センターのより良い活用方法を模索していくには、データがなければ確認は難しく、最適化が図れなくなります。

【質問】

そこで、改めて確認ですが、令和元年、二年、三年それぞれで、利用率はどのようになっているかお示し願います。また、算出された数値を踏まえ、利用率の向上に向けてどのような手法をとっておられるのかお伺いします。

【答弁概要】

市民活動センターは、市民の交流の場を提供することにより、市民活動の活性化を図り、もって協働のまちづくりを推進するために設置した施設で、多目的ホール、ギャラリー、会議室の有料施設のほか、ミーティングスペースや子育て交流コーナー等の無料施設がある。
開館時間は、通常は午前10時から午後7時、午後7時以降の有料施設利用がある場合には午後9時まで開館。
利用率は、ミーティングスペース等のオープンスペースを含めた全体の利用率は出すことができないため、「主要な施策の成果報告書」には利用人数、利用件数のみしか掲載していない。

各部屋の利用率は、各部屋の利用時間を開館時間で割る方法で出したところ、例えば、令和元年度から令和4年度で利用率が高い部屋は、毎年「会議室」で、令和元年度は約61%、令和2年度は新型コロナ感染症の影響で減少しており約39%、令和3年度は約58%、令和4年度10月までで約70%となっており、次に利用率が高い部屋ギャラリーAは、令和元年度は約53%、令和2年度は約33%、令和3年度は約50%、令和4年度10月までで約62%となっている。

無料で利用できるミーティングスペースは、ほぼ毎日満席。

有料施設の利用人数は、合計で令和元年度が37,495人。令和2年度が10,845人。令和3年度が19,809人。令和4年10月までが18,152人でコロナ禍以前には届かないものの利用人数が戻りつつあるが、有料施設の個別の稼働率を見ると、100人の収容が可能な多目的ホールの今年度の稼働率が約42%と相対的に低い水準となっており、コロナ禍の影響で、依然、大勢の人数が集まるイベントや集会等が実施できていないことにより、利用者数がまだ伸び悩んでいるのではないかと推察している。

利用率の向上については、有料施設の時間ごとの利用率をみると、12時から13時や夜間の17時から19時の利用が少ない傾向があると理解している。
東飯能駅から直結しているという立地特性や夜間利用についての周知を図ることにより、これまで利用の少なかった夜間利用を希望する層の利用に繋げることで、市民活動の更なる活性化につながる施設として運営していく。

こちらは、数字を見る限り非常にシンプルといいますか、コロナ禍の影響を直接的に受けていて、コロナ前と今後については、やはり必要とされるニーズがあると考えるところです。

そこで市民のニーズにこたえるために続いておうかがいします。

(2)駐車場決済の見直し
利便性の点で、市民の方からご意見が多いのが駐車場に関することです。

利用システムは、市民活動センターをご利用の方の場合、丸広百貨店で1,000円以上のお買い物をされた方は、通常2時間のところが延長されて、3時間まで無料。
市民活動センターの承認印が必要で、7階で承認印をもらい、買い物をしたのちに、1階のサービスカウンターで3時間無料の処理をしてもらうというものです。

貸館利用の際、作品展なら作品、活動でも大きいものや重いものを持ち込むことがあります。
荷物を持って買い物は不便、そこで搬出する荷物を地下駐車場の車においてから、買い物をしてまた戻って、やっと1階でサービスが受けられると、時間も手間がかかる。
移動や歩くことに時間のかかる方の場合はかなりの負担です。
この決済システムは改善の余地があるのではないかと指摘を受けるところです。

終日利用の作品展などの場合は、市役所に車を止め歩く方も多いそうですが、悪天候の時や、荷物の搬入搬出にはこちらも不便。
まるひろさんにとっても、地下駐車場をご利用いただいて、お買い物をしていただいた方がお互いによいわけで、そのための改善は必要と考えます。

【質問】

令和三年度は、貸館利用者が19000人いる中で、一定車利用の方がおられ、市民活動センター利用者が買い物する機会を損失したことはまるひろさんにとってももったいないと考えますし、双方の利益と利便性の向上のため、改善に向けた協議をすべきと考えます。

せめて7階に一元化するなど改善が必要と考えます。ご所見をお伺いします。

【答弁概要】

丸広百貨店飯能店の駐車場利用は、通常では1,000円のお買い物で2時間までの駐車が無料となり、10,000円の買い物で4時間までの駐車が無料となる。

市民活動センターをご利用いただいた場合は、1,000円の買い物で2時間駐車できることに加えて、丸広百貨店飯能店のご厚意により、市民活動センターの承認印があれば、3時間まで無料で利用することができるようご配慮いただいている。

サービスを受けるシステムを7階に一元化することは、購入したレシートを確認する等の手続きは販売された店舗等丸広百貨店の役割と業務を分けており、無料サービスをそれ以上変更することは難しい。

確かに、越権といいますか、まるひろさんのサービスを市の職員が発行するというのは難しいということは理解しますが、それは現在のシステムの上でのことかと思います。
これだけ様々な自動化のシステムがあって、決まった基準でサービスを発行するものですから、券とレシートとハンコという方法以外にも簡素化する手段はあると思いますし、7階部分について、家賃や光熱費など、一定市から支出もあるわけですから、そこは市民の利便性向上について、協議を続けていただけますようお願いします。

(3)指定管理者の活用
市民会館同様、こちらも効率的な運営に向けて、指定管理者による民間管理の検討も必要ではないかと考えます。適切に管理運営されているのを前提とし、その先の創意工夫があれば、利便性向上や利用の広がりが期待できると考えます。

また、コロナ禍を経て、今また人はリアルでの人との触れ合いや会話を求めるところで、気軽に人が集え、話したり、交流できる公共の場所として、駅ビルにある市民活動センターに対する期待のお声もいただきます。

【質問】
市民活動センターについて、指定管理者制度の導入を検討してはいかがでしょうか。
スケールメリットを生かすのであれば、他の施設とセットでの指定管理者制度の導入も視野に入れてもよいと思いますし、現在の特色を活かしてNPO法人なども検討が可能だと考えます。ご所見をお伺いします。

【答弁概要】
市民活動センターは、気軽に人が集い、交流できる場所として活用していただいており、期待の声をいただいているとの議員のお話は、喜ばしいことと受け止めている。

市民活動センターの職員体制は、市民協働推進課長が兼務する館長1名と会計年度任用職員の副館長3名、事務職員5名の体制で各職員の知識や経験を活かし、市や活動団体等と連携しながら管理運営。

指定管理者制度は、多様化する住民ニーズに効果的・効率的に対応するため、民間ノウハウを活用し、住民サービスの向上と経費の削減等を図ることを目的として、民間事業者等も公の施設の管理を行うことができることとした制度。

市民活動センターの業務内容は、有償の事業を実施して利益を出すことではなく、市民の交流の場を提供し、市民活動の活性化を図り協働のまちづくりを推進することであり、指定管理制度は市民活動センターには馴染まないものと考えている。

現在、市民活動センターでは、市が運営することで、市の各課と連携し、市民の皆様に広く知っていただきたい施策等について展示を行うなど、有効な運営をしている。

今後も現在のような形で運営し、活動団体や利用者との連携を図りながら、利用者のニーズを捉え、期待の声をいただいているとのこと、期待に応えられるよう市民活動の活性化に努め、指定管理者制度の導入につきましては、今後の研究課題とする。

検討はないとのことでした。直営も、目的は市民活動に有益であることであって、特に、こちらは発表の場として、人が集う場として期待やニーズも大きいところですので、それにこたえる更なる利便性の向上を引き続きよろしくお願いいたします。

4 市民文化祭について

ここまで、文化芸術活動のハード面をうかがってまりましたが、中味をうかがいます。

最後の市民文化祭については、長く飯能で文化芸術に関する活動をされてきた皆さま、公民館でのサークルや団体に所属される方々の現状や課題から、これから先も皆さんが活動を続けられるために、必要な支援について考えます。

(1) 参加人数、賑わいの創出について

今年も市民文化のつどい他、飯能市文化祭が市内各所で実施されました。
これは、私自身も会員としていくつか団体に所属しており、一会員と参加をいたしました。

文化事業については、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けており、これまで議員としても、様々陳情を受けております。

いわゆる公民館活動として長く活動を続けてこられた皆さまにとっては、長年の生活の一部であった活動が、コロナ禍で活動休止を余儀なくされました。
高齢化や生活スタイルの変化で、元々、若い方の加入や会員数が落ちてきていたところへ、活動休止が退会へのきっかけになってしまうケースは多く、どの団体も会員数が減ってしまったとうかがいます。
文化祭への参加についても、こうした陳情を受ける中で確認しましたところ、それぞれの分野で団体の参加または参加予定数が減り、参加人数も大きく落ちていました。

こうした地域課題は多くの自治体でも同様で、文化祭の振興を図るため、様々工夫をされていると聞きます。
しかしながら本市における現状では、何十年と活動実績を重ねてこられた各サークルや団体に、定期的に若い世代が加入して常に発展的に人数が増え年齢層が広がる、ということは、社会情勢の変化、生活スタイルの多様化からも難しいと考えられます。

これは、自治会や農業、林業、会社でさえも、同様の課題であります。

高齢化も含め、明らかに参加が減少している今の状況から、それでも、主催する市として、今後の文化事業をどのように運営していくのか。
活性化をはかり、発表の場、文化芸術活動の交流の場として賑わいを生み出すために、必要とされる支援、サポートも変わってきていると感じています。

文化祭は実行委員会の皆さまにご尽力いただいて運営されており、各団体から会員も準備、設営、撤収等に携わって、全てを行うことが基本となっているわけですが、

例えば、展示パネルの設営、撤収だけでも、それなりの力仕事であり、重いパネルや機材を運べない、組み立てのお手伝いができない、そういった役割ができなくて、迷惑をかけるからと消極的になってしまう方がおられる状況は、サポートすることで改善が可能と思います。

各会場となる施設の老朽化は、これは仕方ないと別で考えても、作品の搬入搬出が重くて出来ない、階段が移動できない、免許返納等で車がなく送迎してもらうのが申し訳ない等々、作品を作って、ステージの練習して、文化祭で発表してみてもらう、という以前に、負担に感じる、また困っている方がおられるというのは、現実としてあります。

文化祭では市民合唱祭も3年ぶりに開催されて、市長、教育長もいらしておられましたが、皆さんがお衣装でいつもより背筋を伸ばして颯爽とステージに登場するのは本当に素敵なので、階段や段差で万が一のことがないように、イスに座って歌われる方も増えますから、必要な改善、支援は明らかです。

【質問】
現状をよく把握して、運営手法をより負担が少なく、各団体が参加しやすいサポート体制を市として見直すことの必要性について、市はどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。

【答弁概要】

本市全体として、新型コロナウイルス感染症の影響により、団体での活動や文化祭への参加団体、参加者数が減少しているという声を伺っている。
多くの団体で何年もの間、若い世代の新規加入がなく、活動団体の高齢化が目立つようになったとも伺っている。
このような現状を踏まえると、今まで活動実績を重ねてこられた各団体等に若い世代が自発的に加入して年齢層が広がり、団体の活動が活性化するということは、これから先も難しい。

このため、これまで飯能の文化芸術を支えてこられた方々の高齢化などを踏まえて、新しい視点で文化芸術の振興、団体への支援を考える時期に来ているのではと感じている。

文化祭においても、今までは、各団体の自主的、自律的な運営手法や会場設営などにより文化祭を開催してきたが、特に若い世代の参加者がなく高齢化が進んでいる団体に対して、何らかの新たな支援を検討しないと、文化祭に参加できなくなってくるのではないかと危惧している。

今後は、文化芸術活動の振興のみに焦点を当てた支援を考えるのではなく、高齢になられた方々の生きがいづくり、仲間づくり、健康づくり、介護予防等の観点からも関係課と連携した取組が重要になってくると考える。

現状を把握されていて、そこに危機感をお持ちということがわかりよかったです。
ここは各課連携して、今必要な支援をすぐ、来年に向けてご検討いただきたいと思います。
年齢と共に1年というのは大きいですので。
いつまでも健康元気で活動を続けていただける、発表していただける、各課連携した取り組みに期待しております。

とはいえ、高齢化にばかり焦点をあてて世代間の分断があってもよくないわけです。

先ほど、若い世代が加入して人数や年齢層が広がることが難しいと申し上げたところがありますが、飯能市内の多くの世代の方々に参加していただく、また発表の場をもっていただくということは重要です。

世代が変われば、ジャンルも表現方法も変わります。
現在ある文化祭の展示やステージ以外でも、平日や日中の活動参加は難しい方でも、気軽に発表していただける場を広げていくことで、参加人数や賑わいも生まれていくと考えます。
子育て世代や学生さんを巻き込むために、協賛企業を募って文化事業を開催する自治体も増えています。

【質問】
飯能市でも、今後の文化事業運営において、事業拡大や活性化を図り、より幅広い世代を呼び込む必要があると考えます。ご所見をおうかがいします。

【答弁概要】

若い世代の自発的な参加は、そう簡単なことではないと認識している。
若い世代の参加や、平日・日中の活動参加が難しい方などにも発表の機会を創出し、文化芸術活動の裾野を広げていくことは、重要であり、若者層に合わせた文化芸術活動の発表の場を模索していく必要もある。

地区行政センターなどで、日頃の文化芸術活動の成果や作品を展示、発表する場を提供したり、文化祭などのイベントを開催したりすることに限ることなく、また各団体や個人での活動を問わず、例えば、日頃の文化芸術活動の様子や成果、作品等を市のホームページに掲載して、広く市民の皆様にご案内するなどの支援を検討する必要もある。

それにより、サークルなどに参加されている方々だけでなく、個人で活動されている方々の発表の場やお互いのコミュニケーションのきっかけにもしていけるのではないかと考える。

関係団体や協力団体等と連携し、文化芸術活動の幅広い広報を実施するなどし、若い世代の参加を促し、活動を支援し、活性化を図ってまいりたい。

市のHPでの掲載や紹介、ぜひ実現していただきたいです。
次でまさにご提案しようと思っていた部分でもあります。

(2) インターネット広報・配信

HP等、ネットの活用は、広報にも広げたいところです。
参加者や見学者を増やすためには、内容の周知が重要です。

例えば、私は双柳行政センターで活動しているフォークダンスの団体に参加していますが、やはり新規メンバーの募集が課題で、体験会などを企画する。
職員さんには大変ご協力をいただいていておりまして、共催で盛り上げてくださったり、センターだよりに掲載してくださいます。
それでもどうしても、センターだよりが届く範囲にしか、広報できない。
広報をどうするか。

広報については、手前味噌ですが事例をご紹介させてください。

笠縫自治会では、やはり若い世帯が自治会に加入されない、自治会活動をいかにして知っていただくか、ということで、会長発案で広報委員を新設しました。
30代40代のメンバーでSNS発信などを始めまして、メンバーにデザインが出来る方がいる、ゆるキャラを作ってみようと生まれたのが、笠縫自治会のオリジナルゆるキャラ「かさぬー」です。
かさぬいのかさのいぬ。
笠縫の加能里遺跡公園から出土した縄文土器に入っています。

市民の方には、ライターさん、デザイナーさん、またインフルエンサー的に発信や動画撮影・編集が得意な方は間違いなく多数おられます。
そうした方々の力をぜひ発揮していただこうという取組です。何より楽しいから人が集まる。

動画撮影が可能な団体や演者を募り、撮影した内容を録画配信することも効果的な広報になると考えます。各団体での撮影、編集等は、市としてサポートすることも必要だと思います。
市民から参加を募るなどの事例も幅広いところです。

【質問】
各SNSの運営は各課の連携した発信が有効です。
市民文化祭の実施案内を掲載すると同時に、会場の撮影動画を配信するなど工夫することで、より広い層の市民の関心を高め、各団体の会員募集にもつなげ、市民文化祭という文化活動の発表の場の拡大や活性化につなげてはいかがでしょうか。
ご所見をお伺いします。

【答弁概要】
飯能市文化祭は、関係各所にポスター等で周知、広報はんのう、ホームページ、ご当地アプリ等を活用し周知している。
お質しの飯能市文化祭の実施案内のほかに、インフルエンサーのような方や情報発信や動画撮影・編集が得意な方などの協力を得て、会場などの撮影動画を配信することで、より広い層の市民の関心を高め、飯能市文化祭という文化活動の発表の場の拡大や活性化に繋がる可能性は十分にあると思われる。
是非ともそうした方々に協力をお願いし、力を発揮していただきたい。
現在活動されている団体と動画撮影や編集が得意な若い世代を繋いだり、ボランティアの協力や育成を検討するなどして、若い世代の技術や能力を活かし、それを高齢者の文化芸術活動と繋げる必要が生じてきている。
庁内の関係課と協議、検討していきたい。

大変、夢と希望のある答弁で期待が膨らみます。
楽しい取り組みになると思います。

(3) 埼玉県の文化芸術活動助成の活用
では、最後はお金のことをうかがいます。
文化芸術活動全般について、活動の継続や強化には資金が必要な場合もあります。
埼玉県は、県実施のものや国の事業の取りまとめを行う場合などを含め、助成が得られます。

県のホームページでは、埼玉県文化振興基金次世代未来サポート、埼玉県文化振興基金伝統芸能サポート、埼玉県文化振興基金活動成果サポート、埼玉県文化振興基金社会とつながる文化芸術活動助成、その他団体の助成・支援制度と様々にメニューが分かれ、申請受付が行われています。

また、他団体の助成・支援制度については、県がとりまとめを行う助成制度のほか、直接申請すればよい国や財団等が実施する助成制度の記載があり、活用することで振興が図れます。
入間市や所沢市などでは、埼玉県文化振興基金の案内を出しています。

【質問】
飯能市ではこれらの案内を行っていないようですが、市内で利用が進むよう、助成制度案内を広めていくことで、文化芸術全般の振興が図れると考えます。ご所見をお伺いします。

【答弁概要】

埼玉県では、県民の自主的な文化活動への助成や地域の文化振興を目的として、埼玉県文化振興基金を財源とした助成事業を実施。
その助成事業は、
① 美術、音楽、演劇などの文化活動を行うアマチュア文化団体に対して助成する「活動成果サポート」
② 伝統・郷土芸能団体の伝統・郷土用具の購入、修繕、後継者育成支援に対して助成する「伝統芸能サポート」
③ ③子どもの文化芸術の体験、文化芸術を担う若手人材の育成に対して助成する「次世代未来サポート」
④ 社会の幅広い分野と連携して文化芸術活動を行う団体に対して助成する「社会とつながる文化芸術活動助成」
の4種類。

令和4年度の本市の団体等の採択状況については、「伝統芸能サポート」2件。
「伝統芸能サポート」の助成対象団体は、国、埼玉県又は市町村の指定する無形民俗文化財の保存団体となっていることから、該当する団体に対して、この助成制度について個々にご案内し、助成を希望する団体に対しては、個別に相談にのり、申請のサポートを行っている。

次に、国(文化庁)では、数多くの助成制度を設けているが、昨年度の国の補正予算で事業化された「令和3年度地域文化財総合活用推進事業」は、対象となる市内の各種保存団体に対して情報提供を行い、助成を希望する団体に対して申請のサポートを行ったところ、6自治会(一丁目、二丁目、河原町、原町、中山、前田)でお囃子の山車や太鼓などの修繕が採択されるとともに、獅子舞の保存団体1団体で獅子舞に必要な備品購入が採択され、総額で約2千1百万円の交付決定を受けている。

埼玉県、文化庁ともに文化芸術活動、伝統芸能活動を支援するために様々な助成制度を設けており、すべてが特定の団体に対する助成のみではないことから、今後は、広報やホームページ等も活用して、広く市民の皆様にご案内していく

市の支援は予算に限らず、出来ることを可能な限り行っていく。高齢化が進む現実において、その必要性は今後益々必要になると予測されます。
引き続きよろしくお願いいたします。