総務委員会・議案審査(12月5日(木))

総務委員会に付託された議案の審査を行いました。
開会後、直ちに休憩をとり、実施された台風19号関連の現地視察での、現在の状況も踏まえて、慎重に審査しました。

 

議案第81号飯能市議会銀の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例
議案第82号飯能市の市長、副市長及び教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例

今回、手当の増額が示されました。職員の削減分を考慮すると、予算上報酬や給与の総額として減になりますが、今回議案で出てきた市議ら非常勤特別職、市長ら常勤特別職の手当については、増額となります。

台風19号による被害で、市内の各所で浸水や建物破損、道路の通行止め、土砂崩れ、断水、グラウンドなどの閉鎖が起きており、公共分野だけでも1億円を超える予算対応が必要です。市民の皆さんの財産への損害もあり、浸水など何度も被害を受ける地域もあります。
このような状況の中での増額について、市民のみなさまに対し、どのように説明するのか、お伺いしました。

市長も含め、市議は有権者に金銭的な寄附は一切できません。しかし、報酬の増額を議決せず、仮に今回増額となる部分、市長らと市議の共済費を除いた給与費約55万円を財政支出しないとすれば、災害復旧に一般財源として同額を充当することも可能でした。
人事院勧告に連動して条例改正をするのではなく、災害の影響を考慮し、条例提案自体を避けるべきではなかったと考えます。これについての市のご所見をお伺いしました。

答弁は、災害とは連動して考えておらず、条例提案を避けるべきかどうか等の検討はなかったとのこと。特別なことがない限り、職員の給与に合わせて改正であり、災害等は考慮していないとのことでした。

議案第81号飯能市議会銀の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例
議案第82号飯能市の市長、副市長及び教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例
については、以下の見解から、反対の立場からの討論をさせていただきました。

今回の議案は、市議会議員ら非常勤特別職、市長・副市長・教育長ら常勤特別の、手当の増額が提案されました。
台風の被害により、市内の各所で浸水や建物破損、道路の通行止め、土砂崩れ、断水、グラウンドなどの閉鎖が起きており、公共分野だけでも1億円を超える予算対応が必要です。市民の皆さんの財産への損害も多額になり、浸水など何度も被害を受ける地域もあります。
被災の復旧について、記載も含め借金で対応を図り、財政上余裕はない状況にあって、増額は容認できません。
さらに、政治家は金銭的な寄附は一切できませんが、この条例提案がなければ、給与費約55万円が災害復旧に一般財源として充当が可能で、市民の皆さんへの支援に繋がります。
市民のみなさまには、災害に対して自助で備え、的確に対応を、と繰り返し啓発しながら、自らは給与費増というのは納得いただけるものでしょうか。
以上、災害の影響を考慮し、条例提案自体を避けるべきであるという見解から、本条例改正に反対の立からの討論とさせていただきます。

議案第101号 契約の締結について(飯能市防災行政無線再整備工事)

防災無線再整備については、これまでも委員会で様々質疑がありました。
この事業仕様に対応できる事業者自体は非常に少ないということでした。これだけの事業の工事に関する工事の契約で、入札が不調となる例も多いと聞く中、決まったことはよかったと思います。

私からは、入札に関して、いくつか質疑させていただきました。
契約検査課では、適正な入札に努めておられることが、答弁からもよくわかりました。市民のみなさまにも、入札や契約について、関心を持っていただけますと幸いです。

以下、質疑の概要です。
今回指名競争入札ということで、指名したものの5社中辞退が3社ということでした。
落札率については、92.1%であり、これは調査基準価格を上回っており、適正な入札であったとのこと。

総務省は一般競争入札の拡大を要請しており、原則として一般競争入札で公募し、不調だった際に指名競争入札を行うべきではなかったかうかがったところ、対応できる業者が非常に限られていることから、指名とすることで、間口を広げる意味があったとのこと。

結果的に、3社が辞退。1社からは、入札前に事前に辞退届が提出されたことから「辞退」とし、他の2社については、開札した結果「辞退」の旨の表記があったため、「入札の結果辞退」と記載。

また、実際には2社となった「指名競争入札」の競争性については、現在はweb入札となっており、何社どこが入札しているかは完全にわからなくなっているため、1社であっても競争性は担保されているとのこと。

工事時期については、年度末を避けたことから、不調を回避できた部分もあり、辞退した他社においては既に他所での事業中等のりゆうがあったとしても、問題はなかったとのこと。
総務省は発注や施工時期の平準化といった、地方の入札契約改善を求めており、年度当初に事業が少なくなること、年度末における過度な集中を避ける施工時期の平準化を図っています。
入札時期についても、今後も注目してまいります。