6月16日一般質問の全文と答弁概要

6月16日(火)14:40~40分間、一般質問を行いました。
前回3月議会では、新型コロナウィルス感染症拡大を受けて、全議員が通告の取り下げ。
今回は、事前の会議で各会派かなり意見が分かれましたが、結果的に私は40分間行うことができました。

10議員が登壇、そのほとんどが新型コロナウィルス感染症に係る質問になると予想され
通告書は、内容の調整ができるよう大枠で提出、
いつもよりかなり遅い調査からのスタートでしたが、これまで常任委員会で指摘し続けてきた財政調整基金など財政面からと、市民の方から多く不安の声が寄せられていた子ども・教育関連を中心に、併用方式にて行いました。

通常60分ある時間を40分に短縮、マスク着用、傍聴は自粛をお願いなど
いつもと異なる状況でしたが、11席だけある傍聴席には、人数調整してピッタリでお越しいただき
1階ロビーのモニターで視聴くださった方もいて、
いつも感想やご指摘をいただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

これからも、飯能市の発展と市民のみなさまの生活や行政サービス向上につながるよう、鋭意精進してまいります。

以下、質問の全文と答弁の概要です。

1、新型コロナウイルス感染症の対応について

(1)     飯能市独自の取り組みについて

・税減収の見通しと対応

今回のコロナウ感染症に係る対応では、社会経済活動に大きな打撃が避けられず、地域経済も非常に大きなダメージを受けました。こうした影響は、税の減収が予測されるところであり、市民からも今後の市財政や行政サービスについて不安・懸念の声が届いています。

今年度の個人市民税、法人市民税、固定資産税及び都市計画税、国民健康保険介護保険、後期高齢者医療、上下水道料金その他市民が利用などに応じてはらう負担金など歳入の減少についてはどのように推計しているでしょうか。国の四半期GDPは年換算でも減少が続くと示されており、自治体によっては今年度の影響を推計しています。

その見通しや減収規模について、現時点での減収や免除や延納希望から、どの程度と考えているか、これらの見通しとその対応について市の見解をおうかがいします。

【答弁概要】

新型コロナウイルス感染症対策としての減免制度や納税猶予制度の状況。

市税は、減免ではなく納税猶予制度により対応。現時点で22件、猶予総額1,450万円の申請があり、このうち固定資産税猶予分が1,250万円。猶予期間は最長1年間。

国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療は、減免、猶予の両制度により対応している。いずれも現時点で申請なし。

水道料金は、市税と同様に減免ではなく猶予制度により対応。現時点で58件、猶予総額300万円の申請、猶予期間は2か月。

猶予制度の申請であり年度内に納めていただける場合が多いことから大きな減収にはならないものと見込んでいる。

事業活動、経済活動が受けたダメージの影響による今年度の減収見込みについて。

個人市民税、国民健康保険税、介護保険料などは、前年所得等により税額、保険料などが算出されるため景気の影響を直ちに受けることはないが、法人市民税は申告納付制度のため即時的な影響がある。

法人市民税の5月調定額は前年同月と比較し30%以上減収。

個人市民税や固定資産税の年間見込みについては前年度比で増収の見込みだが、法人市民税がこのまま推移するとすれば、市税全体で前年度比9,000万円の減収、当初予算では前年度比5,000万円増収を見込んでいたので、予算ベースでは1億4,000万円の減収となる見込み。

水道事業は、緊急経済対策として「水道料金基本料金の2か月分免除」を実施することで減収となるとともに、事業活動、経済活動の状況により影響があると考えている。

今後、申告の受付、事業活動の再開状況などにより納税相談等が増加する場合も想定されることから、これまでと同様に市民に寄り添った対応を行うとともに、減収見込みが大きくなった場合は、特別に創設された地方債の活用などを検討するとともに国の財政支援の動向に注視し、財政運営に支障を生じさせないよう対応していく。

 

・財政調整基金、起債

飯能市の財政調整基金については、既にかなり減少しており、通常積み立てておく額よりもかなり少ない状況です。(財政調整基金は、災害や経済事情の変動などに使える市の貯金のようなものです。何かあった時のために積み立てておきた目途は17億円ですが、近年そこまでいったことがありません)

 

このような残高の中で、今回の新型コロナ感染症により、市税収入が一時的に不足するだけでなく、年度末時点で不足が解消しない恐れもあります。他の自治体では、リーマンショック時の税収減や、自然災害に罹災した際に、こうしたことに対処するため、基金を取り崩しています。

しかし飯能市の財政調整基金は既に少ない状態であり、財政調整機能を持つと言えないレベルです。この残高について、今回の税収減を考慮して、年間を通じて対応が可能なのか不透明です。税収の不足分については一時的な借り入れでも対処できない可能性があり、起債することも必要と考えると、市がこれまで答弁してきた財政健全という見解は当たらないと考えます。

以前近隣の東京都日野市の事例を本会議で発言しましたように、他の自治体では、財政の非常事態宣言を行い、終了した事業や廃止した事業等を列挙し、財政健全化と市民サービスの重点化を進める事例も増えています。財政の緊急事態宣言を行い、事業の優先順位をつけて今年度実施不要な事業は業務見直し及び取りやめを決断し、財源の確保に努めるべき水準と考えます。市の見解をうかがいます。

【答弁概要】

財政調整基金の残高は、標準財政規模の10%程度、本市の場合は17億円程度を基準と設定している。現時点での今年度末残高は5億円未満となる見込み、この数字だけを見れば直ちに財政の非常事態宣言をとなることも理解はできる。

ただし、例年、9月定例会で、前年度繰越金の全額計上、地方特例交付金、普通交付税など、交付決定による全額計上等により歳入増減の予定がある。これらを加味した上で財政調整基金、地方債の残高などを推計する必要がある。

財政健全化判断比率は、キャッシュ、ストックの両面から数値化し判断するもので、財政調整基金の残高が多いから健全なのではなく、収支バランスや将来に過度な負担を生じさせていないことなどにより財政の健全性を判断している。

一方、事業の優先順位をつけること、実施不要事業は業務見直し及び廃止を決断することは、総合振興計画実施計画の策定、予算編成過程の中で当然に実施している。財政の健全化と市民サービスの重点化はバランス感覚が大変重要であると考え、どちらかに傾斜することなく進める。

 

・マスク、消毒液など、災害用備蓄品を活用した支援

市民や市内企業から、多くの善意が寄せられた報告があり、感謝と敬意を表するばかりです。こうした善意の寄付によるマスクや消毒液などは寄付された方々の意向にそった活用がされたとのことでした。一方で、災害用備蓄品についてはどうであったのかをお伺いします。

コロナウイルス感染症の拡大を受けて、まずこうしたマスクや消毒が店頭から消えました。他自治体では、災害用備蓄マスクを医療機関、高齢者・障害者入所施設、児童生徒受入れ対策、医療的ケアを必要とする方や妊婦さんなど、市からの配布をアナウンスしました。そうした自治体と比較すると、市独自の対応は、こうしたすぐできる支援が見られませんでした。もしくはあったとしても、市民には聞こえてきませんでした。

(資料は、所属政党である日本維新の会が首長の地方自治体を例示しました)

誰もが経験したことのない不安の中、市民生活への細やかな対応、支援策を打ち出すことの検討はどうだったのでしょうか、お伺いします。

 

【答弁概要】

現在、災害用として備蓄しているマスクは約14,000枚。

備蓄マスクの配布支援については、高齢者施設などへの配布について検討したが、配布後に補充するマスクの入手が難しい時期であったことから、自然災害時における新型コロナウイルス感染症に対応した避難所の開設に備えるために、見合わせとなった。

なお、学校の臨時休業が終わるとされていた令和2年3月下旬に公立小中学校の再開に向けて、児童・生徒の感染予防を第一に考え、備蓄マスクの一部を学校に配布。児童・生徒の健康と安全を第一に考えたこと、もし忘れた児童・生徒が学校内でいじめなどに遭わないようにマスクを忘れた際に渡すなどして、すべての児童・生徒がマスクを着用できるよう市として配慮し、感染防止の対応を行った。

 

(2) 新しい生活様式、今後の災害等緊急時に向けた取り組みについて

・ふるさと納税の活用

各自治体でふるさと納税を活用した医療・介護・福祉施設と最前線で働く人を支援する取り組みなどがありました。また、支えあいの基金を創設して、寄付を募り、市民生活を支援するなどの自治体も多く、工夫がされています。

飯能市では、令和2年度予算において、ふるさと納税の増収増益を見込み、ポータルサイトを6つに増やすなど拡大をしています。その内訳は、ムーミン基金が全体の81.7%を占めると報告がありました。

ムーミン基金は、市HPにある通り、メッツァと連携したインフラ整備などの、観光施策推進のための基金、とのことで、過去にも一般質問でうかがいましたが、ムーミンが児童文学であることから教育関連への活用等はどうか、との質問には、ないとの回答でした。

しかし、今回のような、そして今後も起こりうる災害緊急時には、その活用は幅広い支援へ柔軟な対応ができるようにするための検討が必要ではないでしょうか。ご所見をおうかがいします。

答弁概要】

ふるさと納税により頂戴した多額の寄附は、制度の特徴の一つ、寄附者が使い道を指定できることとなっており、本市ではムーミン基金をはじめとする4つの基金を選択して寄附をいただいている。そのため、それぞれの基金の処分(使用)の際には、基金条例にのっとった形でしか処分ができない。寄附者の意向を踏まえて、今後もなお積極的に寄附を募っていく。

 

(3)学校休業期間の学習及び評価について

文部科学省の4月10日の通知によると、臨時休業期間中の家庭学習実施分は、授業が不要であるとのことですが、家庭学習では予習復習及び宿題の対応のみで、学習指導要領を満たす教員による授業と同等の教育を行うことは困難です。

子どもたち、また保護者からは、学校の臨時休業期間中の家庭学習に関して、様々な不安の声、問題点も指摘されています。

家庭学習の指示が、とても対応できない多岐にわたる分野であることで、他自治体では、共働きやひとり親家庭、多子世帯など子どもへの教育に時間をとりにくい家庭では、教育格差が起きかねないと保護者から問題視されています。飯能市においても、学校再開後、補充授業や補習をどのように行っていくか、こうした格差を作らないための対応が求められるところです。

夏期休業は近隣自治体よりも長く、行事等は中止が決定しているので、その練習時間等も学習に充てられるものと思われますが、学習内容への遅れを作らないためにいかにサポートをしていくかが重要になります。

文部科学省の通知によると、家庭学習の結果を学習評価へ反映することができると示されており、こちらも保護者から問題視されています。幸いにも飯能市では、家庭学習範囲を評価することはないと聞いています。

学習指導要領に沿った教育が完了し、学習内容が正しく理解できているか、補習や追加学習の機会などの設定も視野に、遅れがある場合には冬までに取り戻すことが第一であり、平時と同様に評価を行っていくべきだと考えますが、ご所見をおうかがいします。

【答弁概要】

今井教育長

各家庭の状況は様々であり、議員お質しのとおり、全ての子どもたちに、平等に学ぶ権利を保障することを使命とする学校で行う教育と同様とはなりません。

だからこそ、6月1日から各学校で再開した、教育活動の重要性を、各学校の一人一人の教師、そして教育行政が、深く認識したところでございます。

学校再開後、各学校が1時間、1時間の授業の中で、感染症対策をしっかりと講じつつ、誰一人孤立させずにお互いの声に耳を傾け学び合う、飯能市が目指す誰一人孤立させない、協同的で質の高い学びを追究する教育活動を進めて参ります。

お質しの家庭学習の結果の学習評価への反映でございます。あくまでも、家庭学習は学校で行う学習を補完するものであります。子どもたちが家庭学習したものを学校の授業で行わずに評価することはございません。

また、休校に伴う学習の遅れにつきましては、飯能市といたしましては、遅れを取り戻すために、旧来の詰込み型教育に逆戻りすることなく、先ほど申し上げた質の高い学びを確保する為に、学校行事等の大幅な削減、夏休みの短縮等、各学校の教育環境を考慮しながら、行って参ります。

 

2.放課後子ども教室

(1)設置追加、過去調査データ活用およびニーズ調査の追加実施

新型コロナウイルス感染症拡大予防における学童の利用自粛要請や、3か月に及ぶ休校、保護者の働き方も変化が求められる中、今後の子どもたちの居場所や学校、家庭以外の学びについて、不安と同時に関心や要望、期待も高まっています。今後についてあらためて考えたという市民の方から、放課後子ども教室に関する相談も寄せられていました。

事前に、放課後子ども教室の今後の方向性、学校の増はどのあたりを想定しているか、また市民要望の状況についてうかがったところ、文部科学省の方針に則り、昨年度より奥武蔵小学校で放課後子ども教室の取組を開始、他の学校にどのように広げていくかは現在検討中、子どもたちの居場所づくりのひとつとすることも含めて、奥武蔵小学校での成果を踏まえながら、地域の実情に合わせて推進を図る考えとのことでした。

市民の方からの要望等もないとの回答でしたが、今まさに状況が大きく異なる局面にあり、追加設置への期待は高まり、要望も今後出てくるものと思われます。今こそ、先進事例の調査データ活用や追加のニーズ調査が必要と考えますが、いかがでしょうか。ご所見をおうかがいします。

【答弁概要】

国の「放課後子ども総合プラン」では、共働き世帯等に限らず、全ての児童が放課後等を安心・安全に過ごし、多様な体験や活動が行える居場所の重要性と整備方針が示されている。

飯能市では、昨年の9月、奥武蔵小学校に放課後子ども教室「おくむさしワクワクルーム」を開設。奥武蔵創造学園の開校にあたり、飯能市初の「魅力ある小中一貫校」を実現するための基本方針のひとつである、「新たな放課後児童対策」に取り組んだもの。

奥武蔵小学校における放課後子ども教室は、その地理的要因から、下校後に友だちと過ごすことが難しい子どもたちのために、友だちと一緒に活動する時間、仲間づくりの場を提供するという、地域に望まれる魅力ある放課後児童対策として開設。放課後における子どもたちの安心かつ安全な居場所として、地域の方々の参画を得ながら、地域の特色を生かした様々な学習や体験及び交流の機会として活動を行っている。

放課後子ども教室の今後の方向性と増設については、地域と学校が連携・協働し、子どもたちが地域社会の中で心豊かに健やかに育まれる環境づくりを目指すため、子どもたちの地域における多様な学びや体験の機会、放課後の安心・安全な居場所として、その推進を図っていく。

また、放課後子ども教室の今後の増設等については、奥武蔵小学校での活動や成果を踏まえ、地域の実情に合わせて検討していく。

新型コロナウイルス感染症拡大により、小学校の長期に及ぶ休業措置や放課後児童クラブの利用の自粛、在宅勤務という新たな形態が進むなか、子どもたちの学習の遅れや居場所が大きな課題となっている。

放課後子ども教室は、子どもたちの居場所として重要な意味をもっており、学習支援の場としての役割や、放課後児童クラブとの連携や協力なども視野に入れながら、その実施体制や活動内容などについても検討していくことが大切である。

「新しい生活様式」に合わせて展開できるプログラム等については、文部科学省の「放課後子供教室の取組・現状・課題について」や、埼玉県の『地域学校協働活動』などの先進事例の調査データを研究する

ニーズ調査については、各地域における子どもたちの放課後の状況や、生活様式が大きく変化する中での新たな課題、ニーズの把握にはより一層注力し、学校や学校運営協議会、保護者、放課後児童クラブ関係者等からの意見や情報をいただきながら、対応していく。

 

(2)子どもの居場所や学びの在り方

令和2年度予算の主な新規事業に、奥武蔵小学校に続く放課後子ども教室については、記載がありません。

第5次飯能市総合振興計画実施計画の青少年健全育成事業については、「飯能市初の放課後子ども教室の運営開始、本市と協定を締結した民間企業によるミュージカル教育をはじめとして、勉強、スポーツ・文化芸術活動、地域住民との交流活動等を通じて子どもたちが心豊かに育まれる環境づくりを推進」とありますが、支援の追加は見られません。

放課後の活動は、自然が多いなど地域環境、家に保護者がいない子どもの数、塾や習い事等の利用状況など、様々なテーマとの関連の中で変わってきます。子どもたちに必要な体験や、地域でこそ補える種類の活動を検討することが重要であり、子どもたちのニーズを踏まえつつ時代にあったメニューの充実は、子育て環境の豊かさともいえます。

 

社会が大きく変化している今こそ、自治体及び学校関係者や地域コーディネーター、保護者、地域住民など様々な立場の人たちが情報を共有し、目指すべき、学校や家庭以外での子どもたちの居場所や学び、体験の在り方について推進するべきです。

放課後子ども教室の運営「教育費」は、規模にもよりますが、他の自治体の事例も踏まえれば、やれることは多々あり、導入を加速させる必要があると考えます。ご所見をおうかがいします。

【答弁概要】

それぞれの地域の環境や状況を考慮し、更に子どもたちのニーズを大切にしながら、地域特性や時代に合った活動内容にしていく必要がある。

実施にあたっては、開設する小学校ごとに運営委員会を設置することになっている。運営委員会は、学校、放課後児童クラブ、PTA、社会教育関係者等で構成され、小学校、家庭、地域との連携・協力を推進し、放課後子ども教室の円滑な運営を行うために組織されるもので、事業計画の策定、運営方法や活動内容、安全管理、事業に必要な人材の確保、事業実施後の検証及び評価などを行います。また、子ども教室の総合的な調整等を行うコーディネーターについても実施教室ごとに1人配置することとしている。

「おくむさしワクワクルーム」につきましては、今年度中に運営委員会を設置する予定。

放課後子ども教室での子どもたちの居場所や学びの在り方については、新型コロナウイルス感染症拡大防止への万全な対策を図りながら、運営委員会やコーディネーターを中心に、学校、家庭、地域で情報共有を図り、地域において目指すべき、子どもたちの安心・安全な居場所と、子どもたちが望む楽しい遊びや体験の機会を両立できるように検討していく。

また、子どもたちの居場所や学びの場の提供という目的から公民館で実施している事業に「みんなの自習室」があり、今年度は、休校が続いた子どもたちへの学習支援のため、子どもたちの居場所を増やすためにも、夏季休暇期間中の増設を考えている。

【一問一答】

・税収減の見込みと対応、財政調整基金、起債

法人市民税の減について予算ベースでは1億4,000万円の減収とのことでした。この対応についてうかがいます。

歳入では減収補填債が起債として可能ですし、既に取り崩して積み立て不足が危険水準ですが、財政調整基金の取り崩し、

歳出では不要不急事業の次年度繰り延べや今年度の一部事業の見直しが考えられます。

質問ですが、この減収見込みについて、1-3月GDPから考えれば4-6月のGDPはさらに悪化が見込まれ、減収の要素が進む可能性もある中で、どのような方策を検討されているのか、お伺いします。

あわせて、基金の確保については前年度繰越金の全額計上、地方特例交付金、普通交付税などの交付決定による全額計上等により工面とのことですが、減収に合わせて繰入をあてると勘案すると、基金積み立ては難しいように考えられますが、ご所見をお伺いします

 

【答弁概要】

減収見込みへの対応策、基金残高の確保策については、今後、更に減収見込みが大きくなる可能性がある状況。

先ほど答弁の減収見込みは5月調定額からの推計であり、現時点で確定的な対応策を申し上げることはできない。基金残高の確保策も同様。

繰り返しとなりますが、減収見込みが大きくなり、基金残高を十分に確保できなくなることが考えられますので、引き続き、市内経済状況、申告に基づく調定状況などを把握し、収入推計するとともに、収入面では地方債の活用など、支出面では不用額の補正減額、執行留保などを検討するとともに、国の財政支援の動向に注視し、継続的な財政運営に支障を生じさせないよう対応してまいります。

 

・災害用備蓄品を活用した支援

様々検討があった中で、子どもたちを優先していただいたという答弁でした。

保護者の世代としてはありがたいことです。

もし、該当児童生徒がいない市民の方にとっても、市が出来うる支援を検討し、必要なところに支援があるということが伝わることで、安心や冷静な対応につながると考えます。

支援に関する広報を、支援とあわせてぜひ検討いただきたいと要望致します。

 

・ふるさと納税について

ふるさと納税は積極的に募るとのことでしたが、答弁のように使途が限定されてしまい、新型コロナウイルス感染症の対策に使えないということになります。

基金条例にのっとった形でしか処分できないのでは問題ではないかということで、検討を求める質問としております。

観光施策の推進には、市内の感染症対策や災害対策、文学振興等も関わってきます。

基金使途の見直しは不要で、観光施設関連のみに今後も注力するお考えということでしょうか、あらためてお伺いします。

【答弁概要】

繰り返しの回答になるが、4つの基金に対し多額の寄附を頂戴しており、それぞれの基金条例の範疇において処分が可能。

「ムーミン基金」の処分については、引き続き「観光施策の推進」において活用していく。

 

ふるさと納税の増収増益は飯能市にとってよいことであり、返礼品に係る市内事業者さんにとってもプラスになります。

その使途については、また別な機会を捉えて質問いたします。

 

・学校休業期間中の評価について

教育長から、家庭学習を学校で授業することなく評価は「しない」と答弁いただきました。不安に感じておられる保護者の方々は安心されると思います。

3ヶ月も教育を受けることができない状況は、明治5年の学制発布以来の出来事と聞きます。現場の先生方は本当に大変と推察しますが、ぜひどのような家庭環境の子どもたちも学習の遅れがないようサポートいただけるようお願いをしておきます。

 

・放課後子ども教室について

推進が前提、この大きく状況が変わり、保護者の働き方や子どもたちの放課後の生活が新しくなる今こそ、さらに推進を加速いただきたいと期待をしております。

また、休校に対する学習支援ということで、この夏休みから「みんなの自習室」が増設されるとのこと、こちらは大変希望のあることで、充実した内容になることを期待しております。

 

以上、今回の質問で、飯能市では子どもたちの支援を厚くサポートされていることがわかりました。同時に財政面は大変厳しく、飯能だけでなくどこも、また世界中が厳しいこの局面を乗り越えていくためにも、引き続きできる政策提案を続けてまいります。