議案に対する質疑と調査の主なものをご報告いたします。
議案第12号
【国の令和元年度補正予算との関係についての答弁概要】
国は「安心と成長の未来を拓く総合経済対策」を閣議決定。
1.災害からの復旧・復興と安全・安心の確保、
2.経済の下振れリスクを乗り越えようとする者への重点支援、
3.未来への投資と東京オリンピック・パラリンピック後も見据えた経済
活力の維持・向上、の3つの柱について、必要な経費を上。
令和2年度当初予算編成中であったことから、一部前倒しして、令和元年度補正予算として計上。
主な前倒し事業
1.地方創生拠点整備交付金及び地方創生推進交付金
農林産物加工直売所施設整備事業 約2億1,000万円
2.社会資本整備総合交付金
笠縫土地区画整理特別会計(久下六道線、双柳岩沢線の整備に係るもの)6,100万円
岩沢南部土地区画整理特別会計(阿須小久保線の整備に係るもの)5億4,700万円
3.公立学校情報通信ネットワーク環境施設整備費補助金
小・中学校校内LAN整備に係るもの 2億7,600万円
総額10億9,400万円の大規模補正となったが、前倒しして計上することにより、補正予算債、交付税措置の有利な起債が活用できることから、後年度負担の影響に配慮。
【農林産物加工直売所施設整備事業についての答弁概要】
当初計画では2億円程度であった工事総額が、昨年9月、今3月議会補正、令和2年度当初予算の総額およそ4億5千万の事業となった。事業費や事業についての答弁概要。
農林産物加工直売所施設の整備については、本市初となるサウンディング型市場調査を実施。山間地域である名栗地域へいかにして人を呼び込むのか検討。調査では、おしゃれ感や話題性など、まずは足を運んでもらう魅力ある施設を作る必要があるという意見。
調査結果と、庁内検討の結果、西川材使用の野外ステージ、サウナテントなど北欧体験、グランピング宿泊施設など、地域の賑わい・交流の場となる拠点施設として整備することになった。
9月補正時点では、詳細設計がなく、整備内容の制度を高め精査した結果、増額となった。
本事業により、加工直売所の利用者数が現状の5万人から、約2万人の増を見込む。県の経済波及効果試算システムでは、約2億4千万円の効果という試算が出ている。
観光コンシェルジュを配置、積極的にSNS発信。地元事業者による施工、西川材の活用など既に地域経済への波及効果あり。
指定管理者となるワンダーワンダラーズは、地域の活性化に資する事業展開を図ることで進めている。地域協力者も探しており、野外ステージは地域の方にもイベント等ご活用いただく。指定管理者のイベントとコラボやマルシェでの地域の特産品販売など、地域活性化につなげていく。
サウンディング型市場においても、民間のみでこうした事業展開を山間地域で実施することは極めて困難という提案があった。
指定管理者が持つ民間ノウハウを活かしつつ、市が地域創生にむけ全庁一丸となって取り組むことが極めて重要。市が責任を持って事業展開を進めていく。
【市長答弁】
変わる10年!変える10年!
山間地域をしっかりとやっていく。飯能には期待感も出てきている。飯能から始まる日本の創生。上流地域、山の予算はしっかりと取っていく。
この事業は、単なるハコモノではない。これまで山と言えば、年配者。若者のイメージではなかった。
ワンダーワンダラーズは素晴らしい事業者。
川、バーベキュー、サウナ、グランピング、ステージ、イベント、映画館と作っていける若者会社。
山に行けば、必ず戻って来る。街中も元気になる事業。
今回、勝負することが攻めの市政。5000万をちびると大失敗する可能性がある。
今、山林がピンチ。お金が潤沢に回り、幸せが回る。そのために、丸投げはしない。しっかりと市が責任を持ってやっていく。名栗、原市場地域から期待されている事業。
これが大成功することが、発展につながる。飯能がしっかり儲かる。
山間地域もやればできるという日本一のケースにしていく。
議案第19号
【財源動向(個人市民税・法人市民税)と景気(市民生活)の評価にいついて答弁概要】
市税収入の算定は、国や地域経済の動向などの指標等を勘案し見込んでいる。
総務省では、来年度の地方税収見込みを前年度比+1.9%増。
市町村税収見込みでは前年度比+0.2%増としており、飯能市の市税全体の現年課税分は前年度比+0.6%増の税収を見込んでいる。
「個人市民税」は、所沢税務署管内の所得税の源泉徴収税額も前年度比+1.2%増加。飯能市の12月末の個人市民税の状況では、総所得額が前年度比+1.2%増。特に、総所得額の8割以上を占める給与所得額も前年度比+1.2%増加。
これらを勘案し、当初予算額を前年度比で+1.0%増の44億5,900万円で計上。
「法人市民税」は、米中貿易摩擦による世界経済の減速の影響や、消費税10%の段階において、地域間の税源の偏在性を是正するため法人市民税法人税割が3.7%引き下げられたこと。12月時点での調定額が前年度同期比4.1%減収となっていることなどから、令和2年度当初予算は前年度比9.1%減の7億円を計上。
法人税割額引下げによる減収分の補てん措置として、地方交付税の原資である地方法人税を引き上げることなどで、減収分は補填されることとされている。
【その他調査事項】
2款 総務費 1項 総務管理費 11目 にぎわい創出費
【ふるさとはんのう応援事業 1億3800万(昨年は9300万)について】
これまで、市が一つのふるさと納税サイトに登録して業務を行ってきたが、次年度から運営委託することによって、5つのサイトに登録、更なる寄付のアップを目指す。
ふるさと納税自体は、自主財源の確保に積極的に取り組む。市内事業者からも好評で、多くの応募をいただいている。
2款総務費 1項総務管理費 21目諸費
【地域安全推進事業 10光熱水費 1600万(昨年は3000万)について】
LED化によるもの。約半額になり、1400万ほどの削減。市内全てをLED化し、これまで自治会で行っていた電球の取り換え等を市で一元化。
LED化に必要な経費は10年リースで7000万弱。(当初2億見込。入札の結果安価に。)
7款商工費 1項商工費 4目さわらびの湯費
【さわらびの湯施設管理運営事業 12設計委託料 1000万について】
昨年工事は、工事請負費1600万でペレットボイラー更新工事と配管工事。
大規模改修に向けた設計委託で、ボイラーの更新や、浴室が木で出来ているため腐ってきておおり、周辺にいい温泉施設がある中、令和3年度に向けて、来ていただける施設への大規模改修の計画のため。
8款土木費 4都市計画費 3街路事業費
【大河原永田線整備事業費 昨年は1350万。本予算で計上なしについて】
ゴルフ場との交渉がうまく行っていない。
現在、信号制御で利用客を敷地へ導いていたところが、整備によってカーブのT字路となり、信号機がつかない。利用客を安全に施設内に導けない、安全性が低下する整備には協力できないとして、交渉が難航、例年予算執行できず。
執行できない予算は計上せず、もし、交渉がすすめば、補正で対応するということになった。
10款教育費 5項社会教育費 1目社会教育総務費
【成人式開催事業 24万(昨年99万)7報償費 6千円(昨年76万円)について】
本年度の記念品であるメッツア入場券は厚意で無料でいただいたもの。
例年、名刺入れを贈っていたが、今年はなくして、たまたまメッツア入場券がもらえた。予算の支出はしていない。来年度以降、もらえなかった場合は、記念品なし。
県内3分の1くらいの自治体で記念品はなくしている。