総務委員会行政視察(青森県弘前市・秋田県大館市)

総務委員会行政視察(青森県弘前市・秋田県大館市)

平成30年10月15日午後3時~
青森県弘前市
「弘前市の自治体クラウドへの取り組みについて」

自治体クラウドは、近年様々な分野で活用が進んでいるクラウドコンピューティング技術を電子自治体の基盤構築にも活用して、地方公共団体の情報システムの集約と共同利用を進めることにより、情報システムに係る経費の削減や住民サービスの向上等を図るものです。

東日本大震災の経験から堅牢なデータセンターを活用することで、行政情報を保全し、災害・事故発生時の業務継続を確保する観点からも、自治体クラウドの推進が求められています。

弘前市では、平成24年11月に青森県電子自治体推進協議会として、自治体クラウドに取組むことに。
平成25年12月に、弘前地区電算共同化推進協議会を設置、弘前市・大鰐町・田舎館村・西目屋村の4市町村において「電算システムの強度利用に関する協定書」を締結。
平成27年4月1日~平成34年3月31日までの7年間、基幹系(住基・税・福祉)の業務について、共同クラウドシステムを利用しているとのことです。

現在は、平川市が加わる予定で、5市町村の人口規模は、おおよそ

弘前市17万2000人
平川市3万1000人
大鰐町9700人
田舎館村7900人
西目屋村1350人

とかなり違いがあります。

当初の4市町村では、弘前だけが人口規模が大きく、他3町村はほぼ同じということで
弘前市が先頭に立って、いかに3町村に合わせるかという考えで
大が小に従うのではなく、協議をして進めること。自由がきく弘前が、いかに寄り添うか、1票は同じで、案は作るが意見は聴く…等、取り組んで来られたそうです。

そのため、弘前市では6割をカスタマイズすることになり、相応の負担や条例整理の必要性などが反省点としてあがったものの、

経費の削減、業務の連携強化・標準化・負担軽減、災害対策の強化、セキュリティや住民サービスの向上など、目指した効果が実現され、特にマイナンバー対応などは本当にやっていてよかったとのことでした。

コンサルの必要性や、共同クラウドに関する国の補助制度において、現行機器のリース解約料などの助成がなく、導入時期調整に要する費用の課題など、経験者ならではの具体的なお話は大変勉強になりました。

今後も、印刷業務のアウトソーシング化の検討や共同利用参加市町村を増やすための取り組みなどをされてくそうです。

大変わかりやすいお話をいただき、ご対応・ご担当いただきました職員さまには感謝申し上げます。

この日は、弘前泊。
埼玉でも急に冷え込んだ朝でしたので、早めに着いて自由時間のあった大宮で、念のため購入しておいた300均のレッグウォーマーとマフラーが大活躍。
実は出発前に風邪をひいていたため寒さが心配だったのですが、計600円の買い物に救われました。

翌日は秋田県大館市へ電車で移動。

平成30年10月16日(火)午前9時~
秋田県大館市
「大館市の民間事業者による空き公共施設の有効活用について」

大館市では、平成17年の市町村合併に伴い、空き公共施設(保育所・障がい者施設など)が発生、民間事業者による有効活用を図るため、平成24年12月「大館市空き公共施設等利活用促進条例」を制定。
条例では、空き公共施設等を利用して行う事業により新たに常用の従業員を雇用する事業者を「指定事業者」に指定し、施設の譲渡や貸与等において、増改築の助成や固定資産税の免除等、奨励措置を行っています。
障がい者支援施設や保育所が、商品加工施設に転用されるなど、地域活性化・雇用機会拡大に寄与しているとのこと。

大館市の統廃合による用途廃止施設は、私立学校等施設数で、合併時が
幼稚園2園
小学校23校
中学校10校
あったそうですが、地場産業である山芋の加工作業所となったり、同じく名産である比内地鶏の加工販売、新商品の開発製造やドローンの設計製作、製造販売、教習や整備他付帯業務の事業者にりようされるなど、利活用が進んでいるとのこと。
学校とは地域の象徴であり、地域の同意が重要となりますが、地元の企業や地域貢献度の高い企業が指定事業者となってくれて、助成等を行うことで利活用の成功事例を生み出しているとのことでした。

学校などは、用途によって法令や消防法の課題があったり、これまでは地元企業を主として雇用創出に重きを置いてきたけれど、今後は地元企業だけでなく積極的に誘致していくにあたっては、地域との関係にどのような対応が必要か、また補助金交付省庁によって、取り扱いには違いが多く、事前に注意して調査が必要で時間を要するなど、課題もあるとのこと。

統廃合による用途廃止施設の増加が予測される現状において、非常に参考になる事例を詳しくうかがうことができました。

大館市は、ザキトワ選手に贈られて話題となっている秋田犬の原産地。忠犬ハチ公もまた大館生まれだそう。大館駅前のハチ公銅像をはじめ、街中に秋田犬の像や秋田犬が描かれたものがいたるところにありました。
他にも、曲げわっぱやきりたんぽ、比内地鶏など多くの名産品がありますね。

大館市役所は今まさに新築中とのこと。
お邪魔した庁舎は、歴史を感じさせるつくりで、議場までのらせん階段が印象的でした。
外光を取り入れたつくりは、当時はとてもモダンだったのでしょうね。とても美しかったです。

短時間の滞在でしたが、とても魅力を感じる街でした。